Editorial Article
朝の光で目が覚めてしまうHSPさんへ
遮光カーテンの等級の読み方と選び方
目覚ましより先に、光で起きてしまう。まだ5時台なのに、カーテンの輪郭がうっすら光って、そこから眠りに戻れない——光に敏感な人にとって、夏の朝はとくに手ごわい相手です。「遮光カーテンはもう使っているのに」という声もよく聞きます。実は遮光選びでつまずくポイントは、生地の等級だけではありません。この記事では、等級表示の読み方と、「1級なのにまぶしい」の正体、そして買う前の採寸まで、寝室の遮光をひととおり整理します。
「遮光1級」は何を約束する表示なのか
カーテンの遮光等級は、生地がどれだけ光を通さないかを測った規格上の区分です。日本のJIS基準では、遮光率99.99%以上が1級、99.80%以上が2級、99.40%以上が3級とされています。数字だけ見ると2級でも十分そうですが、体感はけっこう違います。2級は「人の顔が分かる程度の明るさが残る」とされるレベル。寝室を昼でも暗くしたい人、わずかな明るさで目が覚めてしまう人は、1級を基準に考えるのが出発点になります。
なお同じ1級の中にも、メーカーによっては「完全遮光」「1級A++」のような細かい区分があります。生地に樹脂をコーティングして光をほぼ通さないものは、そのぶん厚く硬めの生地感になることが多い。手触りや部屋の雰囲気とのトレードオフがあるので、「数字は強いほど正解」と考えなくて大丈夫です。
1級でも朝がまぶしい — 光は生地ではなく「すき間」から来る
ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。遮光1級の部屋がそれでも明るくなるとき、光は布を貫通しているのではなく、布の周りを回り込んでいます。朝、寝室で光っている場所を観察してみてください。だいたい次の4箇所のはずです。
対策はすき間ごとに違います。上はカーテンボックスやカバートップ、横はレールの端で生地を壁側に折り返す「リターン仕様」、下は丈の測り直し、中央はマグネット式のクリップ(Amazonで見るPR)で生地同士を留めるのが手軽です。買い替えを検討する前に、まず今のカーテンのすき間を一周点検してみてください。
買う前の採寸 — 幅と丈、それぞれの考え方
サイズ選びの基準は窓ではなくカーテンレールです。幅は、レールの固定ランナー(両端の動かない輪)の間を測って、ヒダのゆとり分として約5%足す。丈は、掃き出し窓なら固定ランナーの下から床まで測ってマイナス1cm(引きずり防止)、腰高窓なら窓枠の下端から15〜20cmプラスして、下からの回り込みを抑えます。遮光目的なら、ゆとり分の推奨値はメーカーによって3〜5%など幅があるので、購入先の採寸ガイドも併せて確認してください。迷ったときは「長め・広め」に倒すほうが失敗が少ない、というのが編集部の感覚です。
編集部の入り口の一枚
遮光1級・形状記憶つきで、色味が寝室になじみやすいグレー。「まず1級の暗さを体験してみる」入り口として手に取りやすい価格帯の一枚です。
ニトリ 遮光1級カーテン リラ(幅100×丈135cm 2枚組)
HSPさんに合いやすい理由
朝のわずかな光や街灯の漏れ光が気になりやすい人の、定番の入り口。1級遮光の生地で外光を物理的に抑えつつ、主張の少ないグレーは間接照明の暖色とも喧嘩しません。リンク先は幅100×丈135cmの2枚組なので、上の採寸を済ませてから、お部屋に合うサイズを選んでください。
※ 上記リンクは広告(Amazonアソシエイト)です。他サイズは遮光カーテン1級の検索結果PRから探せます。
今のカーテンを替えたくない人へ — 遮光ライナーという手
気に入っている今のカーテンを手放したくない、賃貸で出費を抑えたい。そういう人には、今のカーテンの裏にフックで掛ける遮光ライナー(後付け裏地)(Amazonで見るPR)という選択肢があります。部屋側から見た景色はそのまま、外す時も道具いらず。遮光の「お試し」としても使えるので、買い替えに踏み切る前のワンクッションとしても理にかなっています。
遮光選びのゴールは「真っ暗な部屋」ではありません。朝をどこまで入れるかを、自分の感覚で決められる状態にすること。光で起きたい日も、光から守られたい日も、その日の自分が選べるのがいちばんです。
使うときの注意点
よくある質問
遮光1級のカーテンに替えたのに、朝まぶしいのはなぜですか?
原因のほとんどは生地ではなく、すき間です。確認する場所は4つ——レールと生地上端の間、カーテンと壁の間(両サイド)、裾と床の間、両開きの合わせ目。朝の光が差す時間に、寝室のどこが光っているかを見れば、塞ぐべき場所が分かります。詳しくは本文の「すき間」の章にまとめましたが、合わせ目ならマグネットクリップ、上ならカーテンボックスと、塞ぎ方はすき間ごとに違います。
賃貸で今のカーテンを替えたくありません。後付けでなんとかなりますか?
遮光ライナー(後付け裏地)が現実解です。今のカーテンのフックやランナーに掛けるだけで、部屋側の見た目は変わらず、引っ越しのときは外して持っていけます。合わせ目の光漏れにはカーテン用マグネットクリップ。どちらも工事や原状回復の心配なしに試せるのが、賃貸向きの理由です。
部屋を暗くしすぎると、朝起きられなくなりませんか?
朝の光で自然に目が覚めるタイプの人には、たしかにトレードオフがあります。心配なら、いきなり1級にせず2級から試す、平日は光の出る目覚ましを組み合わせる、休日だけしっかり閉める、と暗さを場面で使い分けるのが現実的です。遮光は強いほど良いものではなく、自分に合う暗さを選ぶための道具です。
「遮熱・遮音」も書いてありますが、音にも頼れますか?
正直に書くと、カーテンの遮音は限定的です。生地が厚いぶん、高い音の反射が少しやわらぐ程度で、車の走行音や話し声を頼れるほど減らすものではありません。音に悩んでいる場合は、カーテンに期待しすぎず、夜の音対策の記事で書いた耳栓やホワイトノイズなど、耳側の対策を本命にしてください。
関連カテゴリ
本記事で触れた遮光カーテンや睡眠まわりのアイテムは、睡眠カテゴリ と 光・照明カテゴリ にまとめています。